高おかみ神社 ※【おかみ】は「雨」かんむりに「龍」
みそら団地の周回道路の東の外れから、森の中へ続く道を南東方向へと向かう。道は大きくアップダウンを繰り返しながら国道51号線まで続いている。その道中の左側の丘の上のあるのがこの神社。
ここの社殿には幕末の安政2年に描かれたという「源頼朝富士の巻狩図額絵馬」なるものが収蔵されているらしいが、社殿内は暗くてよく見えないので判らない。
大隆寺
市東部のにひろがる住宅地「みそら団地」と「旭ヶ丘団地」。その両者の境目あたりに建つ寺が曹洞宗「大隆寺」。室町時代の臼井城主:原氏の奥方が開基と言われている。
最初に目につくのが、歴史を感じさせるその門構え。板塀に沿って櫓が組まれ、その上に鐘楼が乗っているというユニークな構造となっている。
次に目につくのが、境内にある御神木「大榎」。四街道にはなぜか大榎が多い。
消防資料館
国道51号線の吉岡交差点から県道を東へ向かってすぐの左手に現れる「消防資料館」。旧旭日小学校吉岡分校の校舎を再利用している。
緑色に広がったグランドと白い壁の小さな校舎がのどかな雰囲気を漂わせている。校舎前の花壇の隅っこのほうで作業服姿で庭いじりをしている初老の男性を横目に見ながら中に入る。
玄関の左手に小さな下駄箱があり、ここでスリッパに履き替える。右側はガラス戸で、その向こう側が昔は職員室だったであろう管理人室。机の上にはフキンに包まれた弁当箱。その上に無造作に置かれた「入れ歯」に一瞬たじろがされる。入場料はカンパのみ。ここの運営母体は四街道市なのだろうか?
(※四街道消防資料館は2012年3月31日をもって閉館しました)
福星寺(ふくしょうじ)の親子桜
「消防資料館」からもうしばらく県道を進み、左側に少し入ったところに山門が見えてくる。普通だと、山門の両側は塀が続いているものだが、この山門は左右に土塁を従えている。
ここは「吉岡下タ山(しもたやま)の福星寺(ふくしょうじ)館跡」。
もとは中世の城郭だったところ。近世になって郭内に寺が築かれたそうだ。四方を土塁に囲まれた境内には2本の桜の巨木があり、古えのたたずまいを見せている。
「福星寺の親子桜」と呼ばれるこのしだれ桜は、親が樹齢約380年で幹の周囲は3.8m。歳の離れた子供の樹齢は約70年で1.8m。
福星寺の山門脇のから県道と併行して昔の街道跡が残っている。県道までさほど距離はないのだが、生い茂る竹にさえぎられて県道を走る車の音はほとんど聞こえない。地面に降り積もった竹の葉だけが、歩くたびにカサカサと音をたてている。
頭上をおおった竹にさえぎられて、太陽の光も充分には届かない。この小路を歩いていると、江戸時代に迷い込んでしまいそうな雰囲気だ。
紹介した場所